〈 復讐二日目の朝だ。

オレは池下に、今日こそR-GPS法が間違った法律だと認めさせてやる!

この国にはR-GPS法を憎んでいる人間が何万人もいるんだ。

オレは池下に、自分がしてきたことの罪深さをわからせてから殺してやる! 〉




オレはずっと夢見ていた池下聖夜への復讐に興奮して、一晩中眠れなかった。




眠れずに、冴えたオレの頭の中に思い浮かぶのは、池下聖夜がオレに怯え、恐怖に震えながら、命乞いをする姿だ。




オレは頭の中に思い描いたその場面を今から実現させるだろう。




〈 なぁ、美奈子。

オレは池下聖夜への復讐を最高の形で完結させるよ。

命乞いする池下が、R-GPS法を間違った法律だと認め、ここにいる百人の人間が、池下の屈伏に歓喜し、そして残酷なやり方で池下を殺すんだ。

そのためならオレは、池下にどんな酷い拷問をしても構わない。

オレになら、それができる。

オレはこのときをずっと待っていたから…… 〉




オレは椅子から立ち上がり、池下に会うために部屋を出た。




〈 池下、今日も声を上げて泣きわめけ!

オレはお前がR-GPS法を間違った法律だと認めるまで、徹底的にお前を痛めつけてやる! 〉