リアル炎上「GPS」

「でもこんな私にもね、私を必要だって言ってくれる人がいたんだよ。

とっても優しくて、誠実な人だった。

その人は私の目を見て、私に言ってくれたの。

オレとずっと一緒にいてくれないかって……。

私もその人となら、結婚してもいいと思ってた。

私の人生はね、その人のおかげで、価値のあるものに変わったの。

私は幸せだったわ。

私はその人のために生きていこうと思ったの。

でもね、私のその夢は、叶わなかったの……」




敦子はそう言って、悲しそうな顔でオレを見つめた。




「その人ね、R申請をされて、TGTになったの。

私の幸せはね、あのR-GPS法に壊されたのよ!」



今まで無関心だった敦子の話が、R-GPS法に触れたとき、オレの鼓動は早くなり、額から嫌な汗が流れ出した。




オレのとなりに座っている地味で平凡な女も、R-GPS法の被害者だった。