リアル炎上「GPS」

オレは敦子と立ち話をしたあとに、敦子の車に乗せてもらうことになった。




これでようやく、オレに足が出来たわけだ。




オレはそのことに、少しホッとして、車を運転している敦子に話しかけた。




「オレは今、事情があってさぁ、家には帰れないんだ。

だから、少しでも長く敦子と一緒にいたいんだ。

敦子はオレの願いを聞いてくれる?」




「アンタ、それは本当の話?

それとも、遠まわしに、私を誘っているの?」




「本当の話だよ。

今夜、オレは家に帰れない」




「本当に困った人ね。

それじゃ私は、アンタをどこに連れていけばいいの?」




「どこへでも。

オレは敦子が行きたい場所に、一緒についていくだけさ」




「それじゃ、海に行きましょう。

きっと風が涼しくて気持ちがいいわ」




敦子はそう言って、オレの横顔をチラリと見た。




オレはそのとき、R-GPS法の刑期が終わるように、早く時間が過ぎてくれることを願っていた。