リアル炎上「GPS」

「お姉さん、最初から痛いところをついてくるねぇ。

お姉さんが何番目に声をかけた女性だったかなぁ?

でもこれって、きっと縁があったってことなんだよ。

お姉さん、良かったらオレに名前を教えてよ」




「失礼なヤツだね。

私の名前を訊くなら、最初に自分の名前を言いなさいよ」




〈 ブスなくせに、言いたいことばかり言いやがって!

まぁ、今日だけは仕方がない。

オレも緊急事態だからな 〉




オレは自分の感情を殺して、笑顔を作ると、その不美人な女に優しく言った。




「オレの名前は、坂上真人。

最近、恋人にフラれちまった悲しい男です」




「へぇ、アンタ、フラれたんだ。

かわいそうにね」




野暮ったい女はそう言って、初めてオレに笑顔を見せた。




「私の名前は、水沢敦子。

暇をもて余している、さみしい女よ」