私がそんなことを考えながら、スマホの画面を見つめていると、坂上真人を示す赤丸の動きが、ピタリと止まった。




私はその様子を見ると、スマホを操作して、スマホの画面に映る地図を拡大し、真人がいる場所を割り出した。




そして坂上真人がどこにいるかわかると、私はうれしくなって、無意識のうちに笑みがこぼれた。




〈 真人くん、あなた、アパートに帰ってきたのね。

随分と危険を犯してきたじゃない。

あなたは今、どんな気持ちなのかしら?

私はあなたからそれを聞きたい。

あなたは今、泣きたいの?

それとも、逃げ出したいの?

それとも、後悔しているの? 〉




私は真人の必死に逃げる様子を想像すると、おかしくなって、声を上げて笑っていた。




〈 真人くん、私たちの追いかけっこは、明日からが本番よ。

待っていてね、私の愛しのTGT。

私があなたに罰を与えにいくそのときまで…… 〉