裏切り者の坂上真人から、すべてを奪ってやりたいと、私は思った。




私が真人のために、多額の借金を背負ったとき、真人は私を切り捨てるかのように、私の元からいなくなった。




私はあのときの悔しさを決して忘れない。




私はあのときの絶望を決して忘れない。




私は坂上真人が憎くて、本気で殺してやりたいと思った。




坂上真人は、私のお腹の中に、新しい命だけを残して、私の前からいなくなったのだから……。