リアル炎上「GPS」

オレは疲れを隠せないままに、長椅子に座り下を向いた。




そしてオレは、さっき見たばかりの菜々子の顔を思い浮かべた。




〈 菜々子のヤツ、痩せていたな。

ゲッソリとして、やつれていやがった。

あいつは返せないくらいの借金を背負ったから、心労ってヤツかもしれない…… 〉




「すみませんが、あなたのお名前は?」




〈 菜々子は、あんなにオレに尽くしていたのに……。

愛と憎しみは紙一重ってヤツか……。

あいつはきっと、オレを殺したいほどに憎んでる 〉




「大丈夫ですか?

あのう、お名前を教えて下さい。

このケガは、誰かにやられたんですか?」




色黒の警察官はそう言って、オレの右手を見つめていた。