リアル炎上「GPS」

オレは目をつぶり、疲労と息苦しさを感じながら、オレと菜々子が同じリビングにいることを想像してみた。




菜々子はきっと、オレに優しく微笑みかける。




菜々子の微笑みにオレがうれしそうに笑ったら、菜々子はきっと、幸せそうな顔をして、オレに話しかけるだろう。




そうだ。

菜々子のお腹の中にいた赤ちゃんは、男の子だったのかな?

それとも、女の子だったのかな?




菜々子とオレの子どもは、たぶんかわいらしい女の子だと、オレは思う。




きっとオレの娘は、ソファーに座るオレの袖を引っ張り、一生懸命、オレに話しかけてくるだろう。




「パパ……、パパ……」って。




そんな普通の幸せを選択することって、オレにも可能だったのだろうか?




でもオレは、詐欺師の生き方を選んだんだ……。




人を騙して、奪う、そんな生き方を……。




だからオレは、今さら歩んできた道を変えられない。




オレはきっと、まともな生き方ができない詐欺師だから……。