リアル炎上「GPS」

オレはとりあえず、金も保険証も持っていなかったが、事情を説明して、病院の治療を受けようと考えた。




オレにとってこのケガは、予期しなかった緊急事態だ。




医者も治療するのが仕事ならば、オレの頼みを聞いてくれるはずだ。




オレは病院の受け付けに行き、そこにいる看護師に話しかけた。




「すみません、ちょっとケガをしてしまって……」




オレはそう言って、爪が剥がれて血まみれになった指を看護師に見せた。




「あら、大変。

すみませんが、保険証はありますか?」




「突然のケガだったので、今は保険証はないんです」




「わかりました。

それではこの用紙に、名前と生年月日を書いて下さい。

保険証は、後日、持ってきていただければ結構です」




オレは看護師にそう言われ、用紙に名前と生年月日を書いて、待合室の椅子に座った。




オレはズキズキと痛む指先に苛立ちながら、早く診察の順番が来てくれることを願った。