リアル炎上「GPS」

「わかったよ。

仕方がないなぁ。

でもオレは面倒なことに巻き込まれるのはイヤだからね」




オレは頭を下げて、デブの中年男性のワゴン車に乗り込んだ。




「ところでアンタ、どこに行きたいんだい?」




デブの中年男性がそう言って、オレの顔をのぞき込んだ。




オレはちょっとだけ考えて、デブの中年男性に話しかけた。




「おじさん、すみませんが、オレを病院に連れていってくれませんか?

爪が剥がれた右手が痛くて……」




「そうか、わかったよ。

ここから近い病院は、車で二十分だ。

これも何かの縁だと思って、送っていくよ」




「おじさん、ありがとう。

今日のことは、忘れないから」




オレがそう言うと、デブの中年男性の車はゆっくりと走り出した。




オレはそのときホッとして、安堵の溜め息をついていた。