三日前、黒いコートにスーツ姿の役人が、茶封筒を持って、オレの前に現れた。




「峰岸洋一さん、あなたはたった今から、TGTになりました」




オレは役人のその一言に、自分の全身から血の気が引いていくのを感じていた。




〈 このオレが、TGTだって……。

このオレが、復讐のターゲットになる……。

このオレが……。

このオレが…… 〉




オレは慌て茶封筒に入っていた一枚の紙を取り出し、そこに書かれていた文字を読んだ。




主文。

花岡喜一殿。

あなたの怒りはよく伝わりました。

よって、TGT(峰岸洋一)に対し、

傷害以上、殺人未満の刑を認める。

尚、刑期は三日に処する。




東京第一裁判所。