皆さんもきっと学生の頃に、ハンムラビ法典を習ったと思います。




『目には目を歯には歯を』という有名な法律です。




この法律は、その内容から同害復讐法とも呼ばれています。




たしかにこの法律は、犯罪の抑制に効果があったと思われます。




誰だって自分が犯した罪が、同じ程度に自分の身に降りかかるとすれば、罪を犯さなくなるものです。




しかしながら、古代から現代に至るまで、犯罪が途絶えたことはありません。




私はそこで考えました。




同害復讐法の発想では、犯罪をとどまらせるには弱すぎるのです。




目には目をでは、弱すぎる。




目を潰してしまうほどの犯罪を犯した者は、命の危機に晒されるくらいの罰を受けるべきなのです。




しかも、その罰がいつ降りかかってくるかもわからず、襲われる恐怖に身を震わせながら、自分の犯した罪を懺悔し、その罰を甘んじて受けるべきなのです。




私のこの素晴らしい発想により、世の中から犯罪が激減しました。




犯罪を犯さなくなった国民は、きっと建設的な生き方を目指すでしょう。




悪事を働いて富を得られないのなら、自らの知恵と体を使って、健全な方法で富を得ようとするで しょう。