本日も数名の方が申請される事になり、私はカウンター越しに書類を預かっていく。




「オレのもよろしく頼むぜ!」




「またお前か……」





迷彩柄のズボンを履き、タンクトップに黒の皮ジャンパーを着た男が、私を強く睨み付けながら投げる様に書類を渡してきた。




肌は黒く、顎ひげが生えてる。




そしてその男の目力は凄まじいモノだ。




カラダは自衛隊員の様に鍛え上げられている。




こいつの目を見ると私の目もつい、熱くそして赤くなる。




目頭がキュウっと沸騰したように感じるのだ。




「90%の確率で、申請が通るはずなのにな!

オレだけは一度も通らねえ!」




そう言って、この男は、本気で私をにらみつけてくる。




男の名前は、名城純。




ここ半年、頻繁に申請を行いにくる。




TGT記入欄に私の名前,池下聖夜を書き入れて。