リアル炎上「GPS」

オレは駅のベンチに座りながら、人が近づいてくる度にビクリとして身構えた。




リベンジャーである菜々子には、今のところ五人のフォロワーがいる。




オレはその五人のフォロワーのうち、四人の顔を知らない。




つまりオレは、全く面識のない誰かに、急に襲われる可能性があるということだった。




何者かが、突然、金属バットで殴ってきても、それは合法で罪に問われない。




何者かが、突然、ナイフでオレを刺しても、それは合法で罪に問われない。




オレにはこの駅にいる人間、すべてが敵に見えた。




見知らぬ人間に、いつ襲われるかわからない恐怖に、オレの胃はキリキリと痛み、吐き気がした。




三日間という長い時間をオレはどうにか逃げきりたい。




オレはそう願って、最悪の事態を頭の中から振り払った。




オレは健常者である今の自分を失いたくはなかった。