恋だとか、愛だとか。 好きだとか、嫌いだとか。 そういう感情は、 目に見えないから、困るんだ。 「ねえ、ユウ先輩」 「なに、マイ」 先輩が私の名前を呼んで笑う。 それが、嬉しくて。 先輩もきっと私のことが好きなんだと伝わってくる。 それが、愛しくて。 だけど、気持ちは目に見えないから。 私はいつだって先輩の愛を感じていたくて。 私のことをいつだって見ていてほしくて。 だから、私は先輩を困らせた。苦しめた。 私の、たくさんのワガママで。