夜の図書室で

「つまんない。なにもない人生だったな」


 不意に、ナナちゃんが言った。


 今日は、なにかあったのか? 落ちこむようなこととか。すでに死んでいるナナちゃんにも、そんな気持ちになることがあるのか。


「どうしたの?」


「さあ。あたしにもよくわかんない」


 ナナちゃんは投げやりに返事をした。
「だったら、そういうこと言うのやめなよ」


 と、言ったあとに、あたりさわりのない言葉だなと思った。


 でも、少しだけ、ナナちゃんの表情はいつもより暗い気がする。