夜の図書室で

 今日はナナちゃん、機嫌が悪いらしい。


「具合が悪いんだよ。君にとりつかれたせいなんじゃないの?」


 僕は体調が悪い。


「あたしのせいだって言うの? 知らないんだけど」


 だったらこの体調不良の原因はなんなんだ。


「知らないって言われても、それ以外原因が考えられないんだけど」


 すると、ナナちゃんは納得がいかない顔をして、


「もしあたしのせいでそうなっているんだったら、ごめんなさい」


 謝ってきた。でも、自分のせいで僕の具合が悪くなっているとは思えないのか、むっとしている。表情と言ったことが合っていない。


 いま、もし、この教室に誰か来たら。僕は透明人間と会話をしているように見えるはずだ。


 みんな、誰もこの教室に残ろうとしない。本当に良かった。もし見られたら、いまよりいっそう、僕にとって嫌なレッテルを張られるに違いない。