夜の図書室で


「来てくれないかと思った」


 机の下からほぼ目の前に、顔半分、女の子の眼が、突然目の前に現れた。


「……うわぁっ!」


 後ろにのけぞって、ガタタタッ、といすの音が響きわたった。


「びっくりした? あはははは」


 狙い通りびっくりした僕を見て、女の子は嬉しそうにしていた。


 じゃあ良かったな、心臓止まるかってぐらい驚いたよ。