夜の図書室で

 ひととおりなにがあったか説明した。けれど、はたして先生が僕をどう思っているのか、よくわからなかった。「普段おとなしいけど、キレると怖い。要注意な生徒」なんて思われていないといいが。


「見た? 芹沢の顔。すごかったね」

「おまえが犯人か、って探偵かよ」

「怖かったよねー。あ、これから芹沢のこと探偵って言おっか」


 まだ帰ってなかったクラスメートの女子三人が廊下にいて、僕について話しているのが聞こえてきた。計ったかのようなナイスタイミングで教室から出てきた僕に気づいたとたん、三人ともすぐにしゃべるのをやめた。わかりやすい。心の中でふっと笑った。