呆気に取られた耀くんと、その視界の中で立ち止まる人々。


どよめきが聞こえる。



でも関係ない。


好きでいることを許される喜び。

好きって言える幸せ。

それを全身で感じたくて


体中から溢れ出す"好き"を、耀くんに届けたんだ。




『ありがとな、まひ』



同じく携帯を耳から外した耀くんの口がそう動いて、親指を上に突き上げた。

クシャクシャにした無邪気な笑顔で。



想いを貫いてくれた耀くんと

諦められなかったあたし。


どっちが欠けてもダメだった。



だから


やっぱりこれは


……運命だったのかな……。




耀くんを好きになって、本当に良かったよ。






「耀くん!頑張ってね!!あたしここからちゃんと見てるから!」



次にあたしが返したのは


天才ジャンパーへの、心の底からの熱いエールだった。