ゾッとするホラー短編集

幼い女の子の幽霊の青白い手が、

再び、私の胸を触った。






〈 冷たい…… 〉






私は、

まるで氷でも押っつけられた

かのような冷たさに、

ドキリとして震え上がった。






そして、幼い女の子の幽霊の

青白い手が、

痛みも伴わないままに

私の胸の中に入っていった。






〈 何なの、これ!




私の体の中に、

幽霊の手が…… 〉






私の胸の中に、

まるで氷の塊を

入れられたような感じがして、

私の体は震えた。






そして次の瞬間、

私は、心臓をわしづかみに

されたような感覚を覚え

目眩がした。






私が恐怖に顔を歪めながら、

前を向くと、

幼い女の子の幽霊が、

うれしそうに笑いながら、

私の顔を見ていた。