ゾッとするホラー短編集

隆志は目の前で菜々子が

殺されるのを見て、

恐ろしくて

カタカタと足が震えた。





〈 何なんだよ、この女。


狂ってるよ、絶対に! 〉






隆志は、返り血を浴びて

真っ赤に染まった

桜子を見てそう思った。






「さぁ、今から

パーティーをしましょう。




今日は二人の大切な

記念日だから」






隆志は桜子に背を向け、

この部屋を出ようと

ドアノブをひねって、

ドアを引いたが、

入り口のドアはまるで

鍵がかかっているかのように、

少しも開こうとはしなかった。






〈 開かない……。

入り口のドアが、開かない……。



なぜ? どうして? 〉






「隆志くん、

どこに行くつもりなの?」






隆志は桜子のその声に、

ゾッとして振り返った。






そして隆志は、

桜子の重大な異変に気づき、

心臓が

止まってしまいそうなほどに

驚いた。






〈 どうして?




桜子さんの足がない…… 〉