ゾッとするホラー短編集

隆志は、いつまでたっても

ドアを叩くことをやめない

イカれた相手に

怒りをぶつけるようにして

ドアを開けた。






迷惑なことを迷惑だと

ハッキリと態度で示さなければ、

きっと相手は付け上がる。






誕生日だか何だか知らないが、

今、香川桜子が

自分にしている行為は、

間違いなくストーカー行為だ。






隆志は、

ドアの向こう側にいるはずの

香川桜子に身構え、

そして意外な事実に

目を丸くした。






さっきまで繰り返し叩かれていた

ドアの向こう側には、

隆志の予想に反して、

誰もいなかった。