テーブルに高級フランス料理が

運ばれてきて、

私はそれを見て虚しさを覚えた。






〈 本当の私は、ただのOL。




こんな料理は、

食べられない…… 〉






私は料理を一口食べて、

そのあとに隆志に話しかけた。






「隆志くん、最近、

変わったことあった?」




「いや、別にないよ」




「一人暮らしには、慣れた?」




「当たり前じゃん、

僕だって、

子供じゃないし……」




「隆志くん、恋人はできた?」




「できないよ、

バイトが忙し過ぎて……。




桜子さんと、

たまに食事をするのが

今の僕の楽しみだから」