ゾッとするホラー短編集

隆志と連絡がつかない日が

続いたとき、

私は悶えるように苦しくて、

ベッドの上で、声を上げて

のたうちまわり、

ついに隆志がいる駅ビルの

CDショップに行くことを

決めた。






私は隆志に自分の存在を

知られないように、

マスクとサングラスを身につけ、

ニット帽を深くかぶった。






私は隆志と二十四時間、

ずっと一緒にいたかった。






隆志の気持ちが、

ほんの少しでも

別の人に向くことが

許せなかった。






私は隆志の気持ちを

自分にだけ向けていたかった。






この世の中で、

一番、隆志を思っているのは、

私だから……。