ゾッとするホラー短編集

隆志にメールを送って、

返信が来ない日の私は、

悶えるような思いで

一日を過ごした。






もともと釣り合うはずもない

私と彼。






隆志には、

私のメールに返信する

義務はない。






でも私は、

隆志と連絡を取れない時間が、

苦しくて、もどかしくて

いてもたってもいられなかった。






隆志と知り合ってから

私の貯金はみるみるうちに

減っていき、

私の夢の時間が、

もう少しで終わりを告げようと

していることを

私に教えてくれていた。






お金がなくなって

しまったならば、

私は自分を偽れない。






お金の力で、自分にかけていた

私の魔法は

幻のように消え去ってしまう。






私は急速にゼロに向かっていく

貯金通帳の残高を見て、

焦りを感じながら、

深いため息をついた。