ゾッとするホラー短編集

【明日の午後八時、

駅ビルの喫茶店ですね。




麻美子さんが会ってくれるなら、

もちろん僕は行きますよ。




僕は白いシャツに、

黒のジャケットを

着ていきますね】






私はひろぽんさんから

送られてきた

そのダイレクトメールに、

胸が踊って、ドキドキした。






今までサイトの中で、

何百回もコメントの

やり取りをしたひろぽんさんも、

私にとっては

決して会うことのできない、

架空の人であった。






でも今は、

本当にリアルな存在として、

私は彼に会うことができる。






私はそのことに浮かれ、

自分が

香川桜子であることも忘れ、

ひろぽんさんに

ダイレクトメールを送った。






【ひろぽんさん、

白いシャツに

黒のジャケットですね。




わかりました。




それじゃ私は、

白いシャツに

黄色のカーディガンを

着ていきます。




明日、本当に

楽しみにしています。




ひろぽんさん、

ちゃんと来て下さいね】