ゾッとするホラー短編集

私が一瞬、

そんな甘い夢を見たとき

私は我に返って、

憂うつな気持ちになった。






ひろぽんさんが

好意を寄せているのは、

偽りの私、麻美子なのだ。






かわいくて、優しくて、

健気な女の子、麻美子。






その女性は、私の理想の女性で、

本当の私とは、真逆の存在。






ひろぽんさんは、

麻美子を好きになっても、

きっと香川桜子を

好きにはならない。






私は今まで生きてきて、

三十年以上、恋を知らない。






恋は私にとって、手の届かない

甘い夢の果実。






私も恋する気持ちを知りたい。






ネットの中だけの

つながりではなくて、

リアルな胸が熱くなる恋を……。