ゾッとするホラー短編集

私がトイレの個室に隠れながら、

昔の記憶を辿っていると、

トイレの入り口のドアが

開く音が聞こえてきて、

私はドキリとして我に返った。






誰かがトイレに入ってきた。






いったい、誰?






私の心臓はドキドキと

大きな音をたて始め、

私は息が詰まり、

苦しかった。






そして、しばらくすると、

しんと静まり返ったトイレの中で

死んだはずの

小野田真理子の声が

聞こえてきた。






「木嶋綾子、

あなたどこに隠れたの?




まさかトイレの個室かしら?




今から私が探してあげる」






私はその声に

ドキリとして凍りついた。






死者の復讐の魔の手が、

私の方へ

確実に近づき始めていた。