「……」 見えた文字に溜め息。 【進路希望調査票】 ……進路か。 これは昨日配られたプリントで、俺はすぐ捨てた。 俺の進路なんて、あの屋敷にもらわれたときから決まってる。 高校なんて、柳迅会に正式に入るまでの猶予でしかない。 自分の部屋も、着る服も、食べるものも。 双葉に残っていたら、出来ないような暮らしをさせてもらっている。 なに不自由のない暮らしと引きかえに、失った本当の自由。 ……不満は、別にない。