こうしてソフィアは私の第4夫人として、この城に迎えられる。

結婚式の後に行われた食事会では、席もワインも料理も全て差を付けた。


椅子を引く事もない。

話しかける訳でもない。


大した仕打ちではないが、プライドのある人間であれば些細な仕打ちでも、心を痛め泣いてしまう事だろう。


彼女も仮に王女だった人間。

必ずその仕打ちに、食事に手も付けずその場から泣いて去る、そう確信していた。





・・・だが現実はそうではなかった。


私は頭を抱えた。


どうしてこうも私の思い通りにいかないのか。

泣くどころか私達など全く気にせずに、不味いワインを飲み干し料理を平らげ、さっさと帰ってしまったではないか。



長い拘禁生活であのような仕打ちも感じないほどに、麻痺してしまったのか・・・?