私の言葉に、第二夫人であるナザリアが反応した。

「なら少しはマナーくらい覚えたらいかがなの!?そんな女がアレックス殿下の第4夫人だなんて、殿下に申し訳ないと思わないの!?」


申し訳ないなんて思いませーん。

舌を出してベロベロしながらおちょくりたい気持ちだったけど、流石にそこまでバカにしちゃいけないと思って、ここはこう切り返す。


「それを分かっていて殿下は私と結婚されたのでしょうから。嫌なら離縁しても一向に構いませんわ」


再度ニコリと笑みを浮かべて、そう言った。


夫人達は顔を赤くして、明らかに怒っている。

それを気にせず、私は手を合わせて「ご馳走様でした!」と元気よく言うと、席を立つ。



「それでは。食べる物も食べましたので私はこれで。後はみなさんでお好きなように」