「そして極め付けはアレク王子。王子もまた国王に認めて欲しいと言ってくれました。エリスは私のせいで不幸になった、そしてこれからも自ら不幸せな道を歩もうとしている。フェルナンドならば、エリスを幸せにしてくれるだろう、と。王子もまた苦しんでおられました。どうか幸せになって欲しいと、そう願っておりましたよ」
「アレックス様が!?そんな……」
アレックス様もまた、私の事を気に掛けていた。
私は醜い嫉妬ゆえに、アレックス様の命まで狙った人間なのに。
それなのにアレックス様は……。
私を忘れてはいなかった事がとても嬉しかった。
そして、私を気にかけ苦しんでいた事に心が痛む。
やはり、私が愛した人だった。
とても優しい人だった。
知らない間に涙が流れ、頬を伝っていた。
フェルナンドはそれを拭い、唇を寄せる。
「もう忘れなさい、王子の事など。王子の為に流す涙なんて、私は見たくない」
「でも私が唯一愛した人なのです。あの人を想う気持ちだけでこれからを生きていこうと思っていたくらい、愛していました。だから忘れる事なんて……」
「では嫌でも忘れされてあげましょう」

