本当に意味が分からなかった。

帰る時やっぱり不機嫌ＭＡＸでその場からいなくなるもんだから、お陰で見張りの騎士までもが機嫌が悪くなっちゃって本当に困る。


「お前のせいで私の首までもがはねられたらどうするんだ！？ふざけるのも大概にしろよ！？」


・・・って知らないわよ～。

そんなに不機嫌になるんだったら、ここに来なきゃいいじゃない！ってあの殿下に伝えてよ。

あと何日かの命しかない私に構っている暇があるんだったら、国民の為に仕事をする方が何万倍も有益だわ。


「はあ・・・」

湿った天井を見つめながら、私はため息を吐いた。


私が処刑されるまで、あと５日。

また明日も来るのかしら？・・・気が滅入る。

どうせならその日までは、静かに、心穏やかにこのまま過ごさせて欲しい。


・・・私はもう、多くを望まないから。