囚われ姫と金と銀の王子

「ソフィア様、大丈夫ですか?」

「・・・少し疲れたわ、今日はもう休むわね。湯浴みは明日の朝にするわ」

「承知いたしました。それではお休みなさいませ、ソフィア様。ゆっくりとお休み下さいね」

「ありがとう、ナディ」


ナディが部屋からいなくなり、しん、と部屋が静まり返る。

寝台に身を預け、何もない天井をただぼおっと眺めて、ただ涙が流れた。





次の日、殿下からの贈り物が届く事はなかった。

嫌がらせの贈り物もあの死骸が贈られて以来、部屋の前に置かれてはいない。

それについては少しホッとしていた私だったが、いつも届いていた殿下からの贈り物が止んだことに、どこか寂しさを覚える。


花言葉の書かれた本を貰ってからというもの、毎日届く殿下からの贈られた花の意味を調べるのが、ここ最近の日課になっていた。


その花言葉は、いつも恥ずかしくなるような愛の言葉が込められたものばかりだったけれど、なんだかんだで私はその贈り物を楽しみにしていたみたいで、届かなくなった事でそれに気付かされ、思わず笑いがこみ上げた。