それは。 それはきっと。 きっと、少なからず殿下に興味を持っていたからなのだろう。 ―――それを恋だというのなら。 「恋なんて知らずに死んでしまった方が楽だったわ・・・」 「・・・何か言いました?ソフィア様」 「いいえ、独り言」 外は私の気持ちとは裏腹に、とてもいい天気だった。 温かな風が私を慰めるかのように、穏やかに吹いていた。