それからだった。

毎日丁寧に紙に包まれた箱が、部屋の前に置かれるようになったのは。



「・・・ソフィア様、また届いています」

「中身は見なくてもいいわ。そのまま捨てて頂戴」


私はため息交じりにそうナディに伝えると、ナディも軽く頷いて嫌な顔をしながら、その箱を部屋のゴミ箱ではない、外にあるゴミ捨て場へと直接持っていく。

最初その箱が置かれていた時は、あまりにも綺麗な包装紙に包まれていたので、殿下がまた新しい贈り物をしてきたのだと思い、何も考えずに開けてしまった。


箱を開けた瞬間に強烈に漂う異臭に、ナディはその場で吐いてしまって、私もその臭いにむせてえずきながら部屋の窓という窓を開けまくった。



中に入っていたのは、言いたくもないが家畜の汚物。


・・・それが毎日朝起きて扉を開けると、部屋の前に置かれている。