囚われ姫と金と銀の王子

その時既にソフィアに対して、憎悪の念などすっかりなくなっていた。

それどころか、私の方がいつまでもソフィアの事を考えるようになっていた。


しかしながらまだそれが、「恋」というものであると気付いてはおらず、ただどうやって私を好きになってもらおうか、その事ばかり考えていたのだった。


私がそのような状態であるから、最近は他の妻の部屋にも行かず、妻達からは不満を漏らされるようになる。

仕方がないから食事の時は相手にはしているが、それでもまだ妻達は足りないらしい。


いつになったら来て私を抱いてくれるのか、私が訪れないから部屋で泣き過ごす毎日だと、毎日のようにそう漏らされ懇願される。


妻達の女々しさと欲深さが、さらに私の気持ちを萎えさせた。

その反動からか、余計に私はソフィアに対する興味が膨れていく。



ソフィアが私を好きになったならば、同じようにそう言ってくれるのか。

それともその弱さを見せないように強がるのか。


それを考えるだけで、身体が熱くなり疼いてしまう。

その熱が引かず、眠れない時もあった。


我慢しながら過ごす毎日は、私にとって剣の稽古よりも苦痛なものだった。