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どのくらい時間が経過しただろうか?


目を覚ましたあたしはまだホテルの一室にいた。


体は重たくて、頭もボーっとしている。


無理矢理上半身を起こして自分の姿を確認してみると、自分のものではない制服が目に入った。


「あたし……戻ったの?」


その声は聴きなれた自分のもので、安堵感が体中に広がって行くのがわかった。


あたし、戻ったんだ。


元の体に戻れたんだ。


ベッドの横には歩が横になっていて、まだ目を閉じたままだ。


「マホ、大丈夫か?」


そう言われて視線を向けると、洗面所から出てきた純が立っていた。


「純……」


「マホで、いいんだよな?」


純は恐る恐るあたしに近づいてくる。


「うん。そうだよ、あたしがマホだよ」


あたしは純の手を握り、そう言った。


純はようやくホッとしたように笑顔を浮かべて「よかった……!」と、息を吐き出す。


「歩はまだ眠ってるんだね」


「あぁ……。そうだ、歩が起きる前にここを出よう」


純がそう言い、あたしを立たせた。