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「りんご」


「ごりら」


「らっぱ」


「ぱんつ」


「えっ、王子様ってパンツとか言うんだ!?」


「そりゃ僕だって人間なんだから、その位普通に言うよ」


「へぇー」



ガレットの店に向かって歩く僕ら2人。


フリュイの提案で始めたしりとりのおかげで、だいぶ仲が深まったような気が。


うん、まあしないでもない。



「あ、あのさ、バベル」


「なに?」


「ガレットって、どんな人?」



しりとりを放って途中終了させ、僕を見上げるフリュイ。



「オレンジ色の髪の強面のお兄さん、て感じかな」


「えっ」



フリュイの顔が引きつったのが目に見えてちょっと笑えた。



「笑わないでよ。だって強面のお兄さんとか怖いじゃん」


「大丈夫だよ。ガレットは優しいやつだからさ」


「ほんとにー?」


「ホントホント」



疑い深いフリュイを安心させようと、頷きながら彼の頭をぽんぽんと撫でてやると、ほっぺたを膨らませながら、手を払われてしまった。