生け贄の教室


「あァン!?うるっせェんだよ!」


健は自分の名前をキラーに呼ばれたことに腹を立てたのか、目の前の椅子を蹴り上げた。

ガンッと音を立てて床に打ち付けられる椅子。


しかし、落ちてきたのは椅子だけではなかった。


1度バウンドした”それ”は
ゴロンと床に転がる。


私は怪訝に思い、
じっと目を見張った。



落ちてきたのは、

椅子と


健の頭だった。



「いっ…いやぁぁぁ!!」



「うぁぁぁ!?」



耳を劈くほどの悲鳴が響き渡る教室内。


力なく崩れ落ちた健の身体には、
頭がついていなかった。

真っ赤な血飛沫が、
尻餅をついた綾人に降り注いでいる。


「ヴっ……」



直視した瞬間、
言いようのない不快感が口へ込み上げてきた。

思わず、口を手で覆う。