「あなた、とうとうやったのね!」


お母さんが飛び跳ねて喜ぶ。


「あぁ。やっぱりちゃんと見てくれている人はいてくれるもんだなぁ」


しみじみとそう言うお父さん。


これでお父さんの給料が上がれば、あたしも塾くらい通う事ができるかもしれない!


その思いに心は躍る。


あたしが塾で勉強できるようになれば、きっとこの美なんて敵ではない。


次のテストではダントツでトップだ!


「お父さん大好き!」


あたしはそう言い、お父さんに抱き着いた。


なにもかもが順調だ。


あとはそう、京一郎をこの美から奪うことができれば完璧だ……。