「ただいま。」



「あ、ママ帰ってきた。



おかえり。



彼が神波碧くんだよ。」



「神波碧です。


お世話になります。」



「芽依の母のさくらです。


よろしくね。」




「ママ、ご飯食べる?」



「ううん、ごめんね。


明日朝一で示談交渉入っちゃって今から向かわなきゃなの。



すぐに支度して向かうわ。


明後日帰ってくるわ。」



「そう、頑張ってね。」



あたしは使い捨てのお弁当にハンバーグを詰めた。



支度をしたママがリビングへ戻ってきた。



「ママ、これどこかで食べてね。


いってらっしゃい。」



「ありがと、行ってきます。



碧くん、芽依お願いね。」



「はい。


いってらっしゃい。」



そしてママはまた家を出ていった。