先輩たちと関わりのないあたしたちは結局小さな声でこそこそお喋りをして卒業式を終えた。 そしてあたしたちは教室へ戻った。 「あー、もうここで授業受けることねーんだな。」 碧はあたしの席に座ってそんなことを言っていた。 「そういえば進路どうするの?」 「俺は建築デザインだな。 専門にいく。 前におばさんと話して決めた。」 「へー、ママと?」 「うん。 いつか自分でデザインした家に住む。」 「そっか、楽しみだね。」 すごいな、ちゃんと決まってて。