「なに?どうしたの。」 碧が意味不明というような顔で私を見ている。 「だってあんな人のいるところで呼ぶんだもん。」 「ごめんごめん、これ数学のノート。 ソファのとこ置きっぱなしだったよ。」 「あ、ありがと……。 あのさ、なるべく一緒に住んでること バレないようにお願いします……。」 「うん、わかった。」 「じゃああたし戻るね。 ノート、ありがと。」 あたしは碧より先に教室へ戻った。