「どこ行くの?」 「きれいなとこ。」 「それ相当アバウトだね。」 「ま、楽しみにしとけ。 つかどっかでコーヒー飲も。寒い。」 「あ、行きたいとこあるの。 あっち。」 あたしは行きたかったけど行けてなかったカフェに向かった。 「……へー、隠れ家みたい。」 「でしょ。 この前紗希が教えてくれたの。」 「なるほどな。啓介好み。」 「あ、そうなんだ? 啓介くん、こういうの好きなんだ。」 「別に覚えなくていいよ。」 「はは、わかった。」 あたしは紅茶、碧はコーヒーを飲んで少しゆっくりした。