突然来た同居人。





あたしたちはしばらくして運ばれてきた料理を食べたあとも映画の時間までお店でひたすら喋っていた。



「ねぇ、二人ってどうやって付き合ったの?」



紗希と啓介くんのことはあまり聞いたことがなかったから。



「あたしと啓介は中1のとき同じクラスだったの。


啓介ってさ、基本的には厳しいでしょ?


神波くんに厳しいし。


でもあたしには優しくて、そのギャップで。


結局あたしは告白できずに啓介がしてきて付き合ったの。」




「へー、啓介くんはいつ好きになったの?」




「一目惚れ。」



「え!!」


なんか意外……。


啓介くんが……。



「まぁあたしと啓介も、芽依たちと似たようなもの。


知り合ってから付き合ったのは早かったけどね、あたしたちは。」




「え、でもあたしと碧も早いよ?付き合ったの。」



「俺は一年半待ったけどな。」



「あ、そっか。」



「そろそろ行くか。


あと30分だし。」



「ほんとだ、行こ。」



あたしたちは映画館へ向かった。