「啓介のやつ、ずっとやめとけって言ってたくせに、いきなり
さっさとコクれ!
とか言い出してこいつどーしたんだとか思ったんだけど、
あの時はすでに芽依が俺のこと好きだってあいつ知ってたんだろうなー。」
「え!知ってたの!?」
「井上が話したんだと。」
「もー勝手に………
まあでも紗希が言わなくても気づかれてたかな。
あたしがあの時紗希だけに相談したから。
いつもなら啓介くんいても話してたから。」
「うちに来た日?」
「そう。
碧のこと相談するのにあの場では言えないから部屋行ったの。
啓介くんからしたら不審だったとおもう。」
「へー、あのときには好きだったんだ。」
「あの日紗希に言われて気がついたの。
恋よ、恋。とか言われてさ、あーこれが……って。
なんだか拍子抜けしたんだよね。
こんな簡単に好きになれるのかって。
あたしは碧のこと知って数日なのに……。
でも好きって気づいたらどんどん好きになって、碧の好きな人が羨ましくなって。
結構辛くて恋ってこんなに辛いの?なんて思ってやめたかったのにやめられなくて。
そんなとき告白されたって感じ。
だからやめなくてよかった。」


