家を出て駅へ歩いていると、碧がさりげなく手を繋いできた。
「昨日から彼女だし、いい?」
あたしの顔を見ながらそんなことを聞いてくる碧。
「………だめなわけないじゃん。」
あたしがそういうと碧は嬉しそうに笑った。
碧はいっぱい喋ってくれるから一緒にいて楽しい。
でも無言が続いても全然苦痛でもない。
今この無言の時間も幸せに感じるのは、碧の手から"好き"が伝わってくるからかな。
1年半も待たせてたんだもんね……
あたしなんかのどこがそんなよかったんだろ。
「ねぇ、碧ってあたしのどこを好きになったの?」
気になったから聞いてみた。
「んー?」


