「みんな結菜が好きだった。憧れてた。だから、うちらは結菜を突き放した」 「どうして……」 「だって知らないでいられるから。あの子が離婚したことも、家を叩き出されたことも、昼は隣駅のスーパーのレジ、夜はキャバクラで働いてることも」 「でも! 友達なんだったらっ!」 「うちらはカッコイイ結菜しか知らない。誰にでも自慢できるあいつだから友達になったんだ」 彼女はいつの間にか間延びした口調から真剣な堅い物言いに変化している。